荒川支部例会 新設項目の評価に疑問 オンラインで意見交換

公開日 2022年07月08日

 荒川支部は5月30日、例会をオンラインで開催し、会員およびスタッフら8人が参加した。話題提供として「新点数運用Q&A」をテキストに事務局が解説を行った。

 今次改定で、外来感染対策向上加算等、施設基準が多項目にわたる点数が設定されたことについて、「昨今の診療報酬は解釈が複雑すぎてついていけない。診療報酬はどのような議論で決まっているのか。例えばオプジーボのように何千万円もかかる治療もある一方、サーベイランス強化加算1点の項目を複雑にする等、医療機関を苦しめるために点数設定しているとしか思えない」との意見が出た。

 リフィル処方については「慢性疾患の患者を医療機関から遠ざけ、薬剤師に医師の役割を肩代わりさせることにつながるとともに、患者が処方箋の管理をしなければならず、処方箋をなくした場合は、再発行の手数料が自費でかかる。日常診療を担う診療所や中小病院で積極的に行うべきものではない」との説明があった。

 参加者からは「医師法で禁止されている無診察治療にもつながりかねない問題である」との意見が出た。

 加藤薫支部長からは、東京都PCR検査機器の補助意向調査が診療・検査医療機関宛に送られていることの紹介があった。

 保険証を廃止しマイナンバーカードに一本化することや、オンライン資格確認の原則義務化等の方針が示されていることについては、「医療機関や患者に混乱をもたらすため、反対である」との発言があった。

 閉会のあいさつで加藤支部長は「支部例会では会員に役立つテーマを取り上げたい。また、日常診療に係る問い合わせや意見等、気軽に事務局に寄せていただきたい」と呼びかけた。

 

(『東京保険医新聞』2022年6月25日号掲載)