墨田支部例会 コロナ特例の変更点 オン資の危険性を話題提供

公開日 2023年02月08日

 墨田支部は11月8日、例会をすみだ産業会館で開催し、会員およびスタッフら17人が参加した。

 今回は、2023年4月開始予定のオンライン資格確認(以下、オン資)義務化と新型コロナ診療報酬臨時的取扱いについて事務局が話題提供した。

 オン資義務化と保険証廃止に連動する形で、10月から電子的保健医療情報活用加算が廃止され、医療情報・システム基盤整備体制充実加算が新設された。これによりマイナカードを使用して資格確認を行うと、保険証を用いる場合より診察料が安くなる。明らかにマイナカードの普及のために作られた保険点数であり、この保険点数を算定する医療機関が一定程度増えた場合、これらの施設基準が初診料算定のための要件とされる危険性がある。

 また、協会が実施したオン資義務化のアンケートで寄せられた会員の声を紹介した。導入した医療機関ではマイナカードが読み込めない事例や保険者のデータ更新遅れにより、資格なしと表示されるなどのトラブルが発生している。その他にもカードリーダー導入の見積もりが高すぎるなど多くの問題点があることを報告した。

 新型コロナ臨時的取扱いについて、二類感染症患者入院診療加算(外来診療)を条件付きで2月末まで延長する事務連絡が出された。3月中は250点から147点に引き下げて算定するため、請求の際は注意が必要だ。

 参加者からは「診察料が安くなると聞いてマイナカードを持ってきた患者がもう来院している」「子どもの顔認証は正確にできるのかなど、小児科医のほうが不満を持っている医師が多いのではないか」などの報告や意見が次々と出された。

 

(『東京保険医新聞』2023年2月5日号掲載)