公開日 2024年10月25日
保険医協会のおかげで「開業医の孤独」知らずに
柴田 美奈子(墨田区)
2016年の開業時から保険医協会には大変お世話になって参りました。
私の祖父は某区の医師会長を長く勤めておりましたので、医師会の雰囲気は子どのの頃からよく見聞きしていたのですが、その「医師同士の社交場」というイメージが、「お酒を飲まない、夜はあまり食べない」という私には、とても入会しづらいと感じる思いがありました。
そんな私にとって、保険医協会のアットホームでありながら学術的な雰囲気は、最初からとても馴染みやすく、医師会から得られない情報の全てを補うにあまりあるサポートを常にしていただいております。
新規開業セミナーで、開業から2年以内に厚生局の新規指導があることを初めて知り、その対応策や経験者の先輩開業ドクターの声などを詳しく教えていただき、大変助かりました。
緊張して参加した新入会員歓迎懇談会では、お隣に座ってくださった先輩開業ドクターがとても優しく声をかけてくださり、開業時の苦労や、困った事例、その対応策のノウハウが保険医協会にあることを伝えてくださいました。
「月に3回送られてくる新聞には、今自分が知りたいと思う情報が必ず書いてあるので、本当に助かりますよ」と、帰り際に教えてくださる先輩ドクターがおられました。本当にその通りで、診療報酬の改定事項から、厚生局から指示される院内掲示物の文言の雛形まで、保険医新聞や保険医協会のホームページには、知りたい情報が必ず細かく、そしてわかりやすく掲載されているので、日々のクリニック運営において、大きな助けになっています。
また保険医協会には、いくつかの部会があり、それぞれの趣向に応じて参加ができます。医療や経営、情勢についての学習会の他、ワインを楽しむ会、お芋掘りの会、ボウリング大会、屋形船で交流する文化行事など、様々なイベントを開催しています。
私は前述のようにアルコールや美食に疎いので、会員のための勉強会を企画する「研究部会」に参加させていただいております。そこでは同じ内科医の方々のみならず、耳鼻科、婦人科、精神科のドクター方とも交流できることで、毎回多くの役立つ知識を得ることができています。
「開業医というのは、孤独なものだ」とよく言われますが、私は保険医協会があることで、開業以来、その孤独を感じることはなく、なんでも相談できる場所があるという安心感を常に感じてやっていくことができました。
協会事務局の方々はその細やかな対応のために、おそらく遅い時間までお仕事されることも多く、ご苦労が多いものと思いますが、本当に感謝の想いしかありません。ありがとうございます。
(『東京保険医新聞』2024年10月5日号掲載)