26年度 点数改定 初診料据え置き・再診料わずか1点増

公開日 2026年02月27日

 2026年度診療報酬改定について2月13日に中医協は上野厚労大臣に答申し、具体的な点数案が示された。

 1月23日の「個別改定項目」では、診療所については、2024~2025年度の物価高騰による負担増を踏まえて、初・再診料、有床診療所入院基本料等を引き上げるとされていたが、答申では、初診料および外来診療料は据え置き、再診料は1点引き上げとされた。

 また、「物価対応料」が新設され、初・再診料にそれぞれ2点(訪問診療時は3点)加算できることとなった。これは2026~2027年度の物価上昇に段階的に対応するためとされ、2027年6月以降はそれぞれ2倍の点数となる。

 

基本診療料は不十分な引き上げ

 2026年度の「本体」部分の改定率は+3・09%だが、そのうち2024年度改定以降の経営悪化を踏まえた緊急対応分が+0・44%で、2026年度以降の物価上昇への対応分が+0・76%(そのうち高度機能を担う病院対応分の+0・14%を差し引くと+0・62%)とされていた。

 これまで(24~25年度)とこれから(26~27年度)の物価高騰を切り分けて、同時に算定できる別の点数で対応する意味は測りかねるが、基本診療料本体と分離させた「対応料」を設けることで、次回以降の改定での見直し・廃止のハードルを下げたとも取れる。

 医療機関の現状に見合わないわずかな引き上げであり、医業経営を守るには甚だ不十分である。

賃上げはベア評価料に集約

 賃上げ対応の評価がベースアップ評価料に集約されているのも今回の改定の特徴だ。

 外来・在宅ベースアップ評価料(以下、ベア評価料)Ⅰに関しては、現行の2倍以上に引き上げられ、継続して賃上げに係る取組を実施した(2024~2025年度の同点数の算定実績がある)医療機関についてはさらに引き上げられる。また、賃上げの対象が医療機関に勤務する職員全体に広げられた。

 入院ベア評価料については届出医療機関が多かったため、2024~2025年度の評価料分を2026~2027年度の入院料に合算した上で、再設定された。具体的には現行の165段階から250段階に細分化され、最大点数は165点から250点に引き上げられた。いずれも2027年6月以降は2倍に引き上げられる。一方、2025年度に入院ベア評価料を届け出ていない医療機関は入院基本料等が減算される。 

ベア評価料への露骨な政策誘導

 2025年7月7日時点での外来・在宅ベア評価料Ⅰの届け出割合は病院89・6%、診療所は38・8%に過ぎない。届出や報告に係る事務負担が大きいことや、継続が担保されない評価料を賃上げの原資とすること、賃上げの費用を直接患者に負担させることへの抵抗感は根強い。これまでの算定実績で差を設けることは、医療機関ごとの格差の拡大に繋がりかねない。

 基本診療料本体のわずかかな引き上げ幅との落差があまりに大きく、算定の伸び悩むベア評価料への誘導の色合いが濃い。賃上げも含めて対応できるように、基本診療料本体を大幅に引き上げるべきである。

(『東京保険医新聞』2026年2月25日号掲載)