[解説]期限切れ保険証 7月末まで利用可能に

公開日 2026年04月30日

 有効期限が切れた従来の保険証を持参した場合でも、保険資格を確認できれば患者に10割負担を求めないとする取扱いは3月末までとされていたが、これを7月末まで延長することを、上野厚労相が3月19日の閣議後の記者会見で明らかにした。厚労省からも3月25日に事務連絡が発出されている。

 上野厚労相は会見で、「もう少し期限を延長して円滑な受診を担保していきたい」と説明した上で、7月末の期限を更に延長はしない考えを示した。

 2026年1月末時点でのマイナ保険証の利用率(マイナ保険証利用人数/レセプト件数)は64・62%だった(マイナ保険証の利用件数/オンライン資格確認の利用件数は49・89%)。前月は63・24%で、従来の保険証の新規発行が停止されたためその前月より13%ほど増加したが、そこからは微増に留まっている。

 3月も後半に差し掛かってのこの方針転換は、3月に入ってからのマイナ保険証の利用率が政府の想定よりも伸びなかったことが理由と推測される。

 大阪府の後期高齢者医療広域連合は、一律交付した資格確認書の有効期限が切れる8月以降、後期高齢者全員に一律交付することを決定した。厚労省は今年1月、各都道府県の後期高齢者医療広域連合に対し、75歳~84歳のマイナ保険証保持者で、直近1年間でマイナ保険証の利用が6回以上あり、かつおおむね直近3カ月以内に利用実績がある場合は、資格確認書の自動交付の対象外とする旨を通知していた。これに対し大阪府の後期高齢者医療広域連合は、「利用実績次第で、資格確認書が発行されるかどうかに差が出ると、混乱が強く懸念される」「問い合わせ対応など自治体への負担も大きくなると予想される」などの理由から全員に対する自動交付を決定した。

 医療機関での受付におけるトラブルが未だ頻発していることを明らかにした保団連・保険医協会の運動の成果でもある。引き続きマイナ保険証の問題周知と資格確認書の一律交付を求めて活動していく。

(『東京保険医新聞』2026年4月25日号掲載)