共済カフェ「今こそ考えよう ライフステージにあった資産運用!」 老後資金の貯蓄には時間が必要

公開日 2015年08月25日

老後の資金などについて語り合う参加者

7月29日、第3回「共済カフェ」が開催され、6人が参加した。「今こそ考えよう ライフステージにあった資産運用!」と題し、八木真氏(明治安田生命FPコンサルタント)から話題提供があった。八木氏は、生活設計の目安として「男性62歳・女性71歳で10人中9人が生存、男性94歳・女性98歳で10人中1人が生存」という数値を示し、リタイヤ後の時間が長くなっているなか介護も考慮し、資産配分になんらかの手立てが必要と述べた。

老後に必要な資金に関して2人世帯でのゆとりある老後生活費は月約35万円とのデータもあるが、年金制度の現状は厳しい。収入や保険料納付期間からなる簡易表を使用しての年金額試算では、多くても20万円に満たない。年金ネットの活用を推奨する厚労省には、国民に将来の受取額を確認させ自助努力の必要性を早く気づかせたい意図があると指摘した。

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また、税制改正のポイントで、マイナンバー制度により資産がガラス張りになる危険性を挙げ、子や孫にある程度資産を移転しておく方法として、贈与税非課税限度額110万円を利用しての生前贈与を勧めた。

最後に72マジックを紹介した。元資金を2倍にするために、必要な利率と期間を乗じた積は「72」という法則で、例えば年利2%なら2倍になる預入れ期間は36年になる。お金を増やすには時間がかかる。積立を始める10年の違いも将来の差は大きく、自分や子に資産を残すためにこの期間をどれだけ鑑みられるかがポイントである、とまとめた。

続いて協会事務局から、教育資金の積立について話題提供があった。老後資金と異なり時期と確実性が求められるので、1.259%と高い利回りで、加入4年以降は中途解約の元本割れもない安心の保険医年金が最適であると、活用を勧めた。

最後に明治安田生命の白馬氏から、保険医年金は生保会社から見ても柔軟性が高く積立保険として魅力が大きい。また、グループ生命保険は団体制度が一番安心で保険料も安い。上乗せで生保会社商品を考えると良いが、まずはベースとして協会の共済を活用してほしいと呼びかけた。

(『東京保険医新聞』2015年8月25日号掲載)