保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【点数改定】複数医療機関による訪問診療の算定

公開日 2018年04月20日

今次改定では、在宅患者訪問診療料が(Ⅰ)と(Ⅱ)に区分されるとともに、1人の患者につき複数の医療機関で訪問診療料が算定可能になった。この場合、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「2」(同一建物居住者以外は830点、同一建物居住者は178点)、もしくは在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の「ロ」(144点)を算定することになる。

訪問診療料(Ⅰ)
「1」=従来の訪問診療料 
「2」=他の医療機関から依頼を受けて行う訪問診療
訪問診療料(Ⅱ)
「注の1のイ」=有料老人ホーム等に併設する医療機関が行う訪問診療 
「注の1のロ」=他の医療機関から依頼を受けて併設する有料老人ホーム等の入居者に行う訪問診療
在宅患者訪問診療料の概要
点数

在宅患者訪問診療料(Ⅰ) 【新設】  在宅患者訪問診療料(Ⅱ)
1  在宅患者訪問診療料1
 イ 同一建物居住者以外:833点
 ロ 同一建物居住者: 203点

【新設】
2  在宅患者訪問診療料2
 イ 同一建物居住者以外:830点
 ロ 同一建物居住者:178点

144点
点数


従前の在宅患者訪問診療料 在医総管等の算定要件を満たす医療機関からの依頼を受けた医療機関が、訪問診療を行った場合に算定する 有料老人ホーム等に併設の医療機関が、当該施設入居者に訪問診療を行った場合に算定する
注1 のイ
在医総管・施設総管の算定要件を満たす医療機関が、訪問診療を行った場合
注1 のロ
在医総管等の算定要件を満たす医療機関から依頼を受けて、訪問診療を行った場合
算定

1 日につき1 回 1 月につき1 回
訪問診療開始月から6 月を限度(別に厚生労働大臣が定める疾病等の場合を除く)
1日につき1回 1月につき1回
訪問診療開始月から6月を限度(別に厚生労働大臣が定める疾病等の場合を除く)

算定要件

【(Ⅰ)の「2」、(Ⅱ)の「ロ」の場合・共通】

(1)在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料、在宅がん医療総合診療料(以下、在医総管等という)の算定要件を満たす医療機関の依頼を受け、他の医療機関が訪問診療を行った場合に算定する。同一建物居住者の考え方については在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」と同様である。

(2)在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」と同様、患者・家族等の署名付きの訪問診療に係る同意書の作成が必要である。また、カルテに主として診療を行う他の医療機関が診療を求めた傷病も記載する。

(3)月に1回、一連の治療につき、訪問診療開始月から6月を限度に算定する。ただし、次のいずれかに該当し、再び診療の求めがあった場合は、更に6月算定できる。
ア.その診療科の医師でなければ困難な診療である。
イ.既に診療した傷病やその関連疾患とは明らかに異なる傷病に対する診療である。

(4)(3)にかかわらず、別に厚生労働大臣が定める神経難病等の患者(特掲診療料の施設基準等別表第7『2018年4月点数表改定のポイント』150頁参照)については、6月を超えて算定できる。その場合、概ね6月ごとに依頼元の他の医療機関に診療状況の情報提供を行い、レセプトの摘要欄に患者がいずれに該当するか記載する。

(5)急変等で患者等から直接往診依頼があった場合または対診の依頼があった場合は、往診料は別に算定できる。

(6)在医総管等の算定要件を満たす医療機関からの依頼により訪問診療を行う医療機関の数に制限はない。

(7)A003オンライン診療料は同月に算定できない。

(8)在宅ターミナルケア加算、看取り加算、死亡診断加算は加算できない。

(『東京保険医新聞』2018年4月15日号掲載)