7/8(月) 中央講習会「今、話題の麻疹と風疹について考える」

公開日 2019年05月28日

日時

 2019年7月8日(月)20時~21時45分

テーマ・講師

今、話題の麻疹と風疹について考える ~東京オリンピック・パラリンピックに向けて~
〔講師〕国立感染症研究所感染症疫学センター第三室室長 多屋馨子 氏

概要

 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催まであと1年となった。WHOの報告によると、2019年は世界中で麻疹の流行規模が大きく、米国CDCの発表によると、米国においても1994年以降で最多の患者数となっている(2019年1月~5月10日までに23州から839人)。また、国内に目を向けると、三重県や大阪府での集団発生が終息を迎えた後も、海外からの輸入例が毎週報告されており、特に、最近、東京都内での報告が急増している。患者は予防接種歴不明の若年成人に多く、医療機関や企業での集団発生も複数報告されている。

 2019年4月19日には、「麻しんに関する特定感染症予防指針」が改定となり、「医療機関、児童福祉施設等及び学校等の職員等のうち、麻しんに未り患又は麻しんのり患歴が不明であり、かつ、麻しんの予防接種を必要回数である二回受けていない又は 麻しんの予防接種歴が不明である者に対しては、当該予防接種を受けることを強く 推奨する必要がある。(前後省略)」と改訂され、必要回数である二回の予防接種を強く推奨することが盛り込まれた。

 また、2018年夏から首都圏を中心に流行が始まった風疹は、2019年に入ってからも流行は継続しており、医療機関、児童福祉施設等及び学校等の職員等が複数発症している。また、この流行を受けて、厚生労働省は昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性を対象に、第5期風疹定期接種の導入を決定した。クーポン券を持っていれば、全国どこでも無料で、抗体検査と低かった場合(HI法で1:8以下相当)にはMRワクチンの接種が受けられる。2019年に入ってから先天性風疹症候群が埼玉県と東京都から各1人が報告されている。一刻も早く、風疹の流行を止めなければならない。

 麻疹も風疹も予防接種で予防可能な感染症である。2020年には麻疹や風疹が流行している国からの来訪者が今年以上に多くなることが予想される。持ち込まれても拡がらないような盤石な予防体制を構築するには、2019年が勝負年である。まずは身の回りにいる人々から積極的に予防接種を奨め、早期診断・早期対応に向けた取り組みについて、考えてみたい。

会場

東京保険医協会セミナールーム(JR「新宿駅」南口より徒歩10分)

参加費

無料

備考

日医生涯教育制度・単位申請済み(1.5単位)

申込み

7/8麻疹風疹研究会参加申込みとして、(1)会員名(2)医療機関名(3)参加人数(4)TEL番号(5)FAX番号を記入の上、FAX(03-5339-3449)までお送りください。

※東京保険医協会会員の方はメールフォームからもお申込みを受け付けています。こちらからどうぞ。

問合せ

研究部 担当:中村、滝沢
(TEL:03-5339-3601/FAX:03-5339-3449)

地図

協会セミナールーム