雇用調整助成金特例

公開日 2020年09月14日

 

 

★厚労省は雇用調整助成金の特例の延長措置を、21年4月末まで再延長することを発表しました。
 

雇用調整助成金(特例措置)とは

 新型コロナ感染拡大の影響で事業を縮小した事業主が、労働者に休業手当を支給して休ませた(短時間休業含む)場合、その一部を助成する制度。2020年4月1日から9月30日までを「支給対象期間」とした特例措置であり、1人1日15,000円を上限額として、労働者に支払う休業手当等のうち最大10/10を助成する制度。

 11月27日厚労省は「支給対象期間」を2021年2月末まで延長すると発表した。なお、雇用保険加入者に対する制度を、新型コロナ感染拡大対策として作られた特例措置であるため、雇用保険適用事業所の手続きを怠っていると利用できない

 以下、制度の概要を掲載するが、厚労省ホームページ、厚労省発行の『雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)対応機関4月1日~9月30日』を参照されたい。

申請期限

 「支給対象期間」の最終日の翌日から2カ月以内。

対象事業主等 

  1. 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける全業種の事業主(医療機関・医療法人を含む)。
  2. 売上高または生産量などの事業活動を示す指標の最近1か月間(休業した月(その前月または前々月でも可))の値が、1年前もしくは2年前の同じ月に比べ5%以上減少している(1年前から前月までの間の適当な1カ月との比較も可)。
  3. 休業月の初日が2020年4月1日より前の場合は、10%以上減少していることが条件。
  4. 上記2.3.で比較する月は、1カ月間通して雇用保険適用事業所であり、雇用保険適用労働者を雇用している。
  5. 労働者の過半数を代表する者と間で、休業手当の支払い率等の協定を締結する必要がある。
  6. 雇用保険適用事業所でない、労災保険適用事業所については、緊急雇用安定助成金の対象となる(助成率、申請方法は「雇用調整助成金」とほぼ同じ)。

対象者

  1. 雇用保険適用者
  2. 雇用保険適用者でないパート職員は、緊急雇用安定助成金の対象となる。

助成率 

  1. 解雇等を行わず、雇用を維持している場合
    労働者100人以下の医療機関・医療法人  10/10
    労働者100人超の医療機関・医療法人    3/4
  2. 上記1.以外の場合     
    労働者100人以下の医療機関・医療法人   4/5
    労働者100人超の医療機関・医療法人    2/3

日額上限額 

  15,000円

休業手当の支給を行っていない場合

「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」制度がある。https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html

  1. 1日当たり11,000円を上限に、平均賃金の8割を給付。
  2. 賃金を受け取ることのできなかった労働者が申請。
  3. 厚労省は、下記等の注意事項を強調している。                                         
    ①「事業主の皆様へ~まずは雇用調整助成金の活用をご検討ください。」
    ②「申請にあたって事業主の協力が得られない場合には、都道府県労働局から事業主に対して調査を行いますので、事業主から回答があるまでは審査ができません。そのため、審査が完了し支給するまでに時間を要しますので、あらかじめ了承ください。」

 


<雇用調整助成金 各種問い合わせ・相談先>
■申請にあたり専門家の派遣を希望する場合
◎東京都労働相談情報センター(都の事業)
℡ 03(5211)2248 午前9時~午後5時(平日のみ)

■申請書の書き方の相談をしたい場合
◎雇用調整助成金等コールセンター(国の事業)
℡0120(60)3999 午前9時~夜9時(土日・祝日含む)