整形外科会員懇談会 算定・経営の悩みを相談

公開日 2023年02月08日

 
 処置料やリハビリテーション料の算定など整形外科ならではの不安や悩みを共有した
 
 研究部と組織部は1月21日、整形外科会員懇談会をセミナールームで開催し、整形外科標榜の会員11人が集まった。

 冒頭、司会の品沢聡理事から、「日々の診療、点数など納得いかないことや悩みがあると思う。今日はそれらを相談する場にしましょう」と挨拶があった。

 参加者の自己紹介の後、事前に募集した質問への回答と合わせて意見交換を行った。保険点数関連で消炎鎮痛等処置をはじめ創傷処置や絆創膏固定術、超音波検査、小児運動器疾患指導管理料の算定等についての質問があり、事例を検討した。

 「同じ治療を行っても、査定される場合とされない場合がある」との発言に対して、請求が必ず認められるような方程式はないため、症状詳記を徹底すること、納得のいかない減点に対しては再審査請求することが有効であるとの解説があった。

 リハビリを医療保険から介護保険に移行する国の方針については、積極的にリハビリを行っている参加者から反対の意見が出た。特に2022年10月から維持期リハで測定が義務になったFIMについては、経営問題とも絡みリハビリテーション料の算定をやめるとの意見が協会に寄せられている。

 経営問題では、周囲の医院と差別化を図るために機器やセラピストを増やした事例や、多忙でも患者に寄り添い親身になって話を聞き、丁寧に対応する心構えなどを共有した。COVID―19流行による高齢患者の受診控えが経営に影響している参加者、コロナ禍に開業した参加者等々、異なる状況を語り合った。入浴をせず、異臭を放つ患者に対して、個別に来院前に入浴を促した事例などの紹介があった。

 最後に事務局からマイナンバーカードによるオンライン資格確認義務化についての情報提供を行い、問題点や不合理点を議論した。品沢理事は閉会挨拶で、「わからないこと、悩んでいることも意見を出し合うことで解決することがある。この場に集まれたのは大きな意味があったと思う。またこのような機会を作り、意見交換をしたい」と述べた。

(『東京保険医新聞』2023年2月5日号掲載)