公開日 2024年12月24日
2022年11月5日愛知県愛西市の新型コロナワクチン集団接種会場で女性がワクチン接種後に急変し搬送先の病院で死亡する事例が発生しました。愛西市は「医療事故調査委員会」を設置し医療事故調査を行った後、記者会見を開き医療事故調査報告書の全文を公開しました。
この行為は非懲罰性、秘匿性、独立性の担保という医療事故調査制度の趣旨に反するもので、法令に抵触すると考えられます。本シンポジウムは本来の医療事故調査制度の趣旨はどうあるべきかを考えたいと思い、企画しました。多数のご参加をお待ちしています。
日時
2025年1月19日(日)14:00~16:00
講演①愛西市ワクチン事故調査報告書をめぐる諸問題
講師:坂根 みち子 氏
医療法人 櫻坂 坂根 M クリニック 院長
茨城県保険医協会理事
愛西市ワクチン接種後死亡事例は、まさしく「加えた医療による」×「予期しなかった死亡」であり、医療事故調査制度の報告対象であるが、残念ながら紛争化し、私たち現場の医療者は、いまだにワクチン接種時の環境整備の向上もなく、アナフィラキシーに必要なアドレナリンのプレフィルド製剤もなく、コーニス症候群についての周知もないまま、つまり医療安全を高める対策は何一つ取られないままにワクチン接種業務を続けている。問題のポイントを明らかにしたい。
講演②医療事故調査報告書の公表・公開は制度の趣旨に反する
講師:小田原 良治 氏
日本医療法人協会常務理事・医療安全部会長
鹿児島県医療法人協会会長
愛西市医療事故調査委員会は、「アドレナリンが迅速に投与されなかったことは標準的な診療とはいえない」との「医学的評価」を記載した調査報告書を公表・公開し、委員長自らが記者会見を行ったことにより、紛争化している。
医療事故調査制度は、「医療の内」(医療安全)の制度である。「医療の外」(紛争)と切り分けることにより出来上がった。「医療の内」(医療安全)の目的で収集した資料は「紛争」の手段として使われてはならない。愛西市医療事故調査委員会の行為は、本制度の趣旨に反するばかりか、第二の被害者を生むこととなり、制度破壊行為であると言わざるをえない。
講演③医療事故公表による事件の激甚化―現場医師への事故ハラ、ウェルビーイング損傷
講師:井上 清成 氏
弁護士
井上法律事務所所長
会場
東京保険医協会セミナールーム
会場定員
会場 30人 Zoom 90人(先着)
参加費
無料(どなたでもご参加いただけます)
申込み
こちらからお申し込みください。会場参加をファックスで申し込まれる場合は、「1/19ワクチン事故調査報告書シンポジウム 申込み」として、① 医療機関名又はご所属、② 参加者名、③ 参加人数、④ 電話番号、⑤ FAX番号をご記入のうえ、FAX(03-5339-3449)までお送りください。メールでのお問い合わせは、info@hokeni.org までお願いします。
問合せ
東京保険医協会・勤務医委員会
TEL:03-5339-3601 / FAX:03-5339-3449 e-mail:info@hokeni.org