公開日 2026年03月09日
改正医療法で規定されたオンライン診療受診施設(2026年4月施行)(以下、オン診施設)の具体的運用について、厚労省は1月14日の中医協総会、1月26日の社会保障審議会医療部会で検討した。
保険薬局内の設置は「へき地」に限定
14日の中医協総会では、主に保険薬局内での開設の問題が検討された。
医療法上は、オン診施設の設置場所の制限はなく、保険薬局内にオン診施設を設置することも可能となっている。保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(薬担規則)が規定している①(保険薬局の保険医療機関からの)独立性、②特定の保険薬局への誘導の禁止、③経済上の利益の提供による誘因の禁止に抵触する可能性があるとして、医療計画におけるへき地においてのみ、保険薬局内でのオン診施設の設置を可能とすることを提案し、おおむね了承された。
出席委員からは、敷地内薬局のような拡大解釈やルールの意図的なすり抜けが起こらないように、厳格な対応を求める声が上がった。
設置者は医療従事者に限定されない
26日の社会保障審議会医療部会では、設置者(法人も可)について、医療従事者であること等の要件は設定しないとし、営利企業でも設置可能である旨が示された。また、オン診施設等が、オンライン診療を行う医療機関について広告できることを明確化するとされ、医業広告と同様に、広告規制が行われることになった。
オン診施設の運営に係る費用の請求先は医療機関、患者それぞれのケースが想定されるとし、実費を踏まえ適切に設定することとされた。また、当該オン診施設においてオンライン診療を提供する連携医療機関の名称等を公表することについては「望ましい」とされるにとどまった。
医療機関には医療法第7条で営利目的での開業が禁止されており、介護老人保健施設や介護医療院についても同様の規定が存在するが、オン診施設は営利企業が設置可能であり、現状の議論では形式的な規制に留まっている。出席委員からも、営利目的や患者の囲い込みにつながる危険性を危惧する意見が相次いだ他、診療を提供する連携医療機関の公表を義務化すべきとの意見も出た。
医療の非営利原則がなし崩しにされることがないよう議論を注視し、要望を出していく必要がある。
(『東京保険医新聞』2026年3月5日号掲載)


