公開日 2026年08月26日
7月28日、協会セミナールームで小児科会員懇談会を開催し、会員16人が出席した。司会は協会の細部千晴副会長が務めた。
最初に、協会事務局から、小児科外来に関わる診療報酬改定、ベースアップ評価料の報告等について説明が行われた。参加者からは、電子的診療情報連携体制整備加算、ウイルス・細菌核酸多項目同時検出について質問、情報提供があった。
細部副会長からは、最近土日診療、午後準夜診療を掲げるフランチャイズチェーン型のクリニックも増えてきている中、地域の小児科の役割、患者へのフォローについて問題提起があった。地域の小児科は、かかりつけであるからこそ、世代を通じた深い信頼関係を築き、長期にわたり丁寧に患者の慢性疾患、成長発達や予防接種の個別のニーズに沿った相談、継続診療を担っていくことの必要性を確認した。
意見交換では、フルミスト、HPVワクチンについて質疑応答があった。特にHPVワクチンは先進国の中でも日本は接種率がかなり低いことから、会場からは「約20年後にはHPV関連疾患の蔓延国になるのではないか」と危惧する声が多く聞かれた。
市区町村ごとの予診票発送タイミングの差異や、男子にはほとんどの自治体が一斉郵送されないため、接種自体が知られていないこと等を共有した。女子(定期接種)への一斉郵送も行っていない自治体もあり、それらの自治体では、契約医療機関に予診票が備え付けてあるとの報告が寄せられ、会場からは驚きの声が上がった。細部副会長は、「協会として東京都への要請を通じて、男女の一斉郵送を全自治体へ働きかけていく」と述べた。
その他、啓発パンフレットの配布案(ドラッグストア・コンビニ等への設置)、保護者・子どもに対する正確な有効性と副反応の情報発信、がん教育の重要性等の話題について、具体的な意見が寄せられ、問題の重大性を認識しながら、盛会のうちに閉会した。

話題は今次診療報酬改定内容から、地域の小児科医療のあり方、ワクチン行政など多岐に渡った(7月28日、セミナールーム)
(『東京保険医新聞』2026年8月25日号掲載)


