公開日 2026年09月10日

医科歯科連携委員会は7月31日、東京歯科協会、千葉協会とともに、歯科処置時の感染予防(IE予防・SSI予防)を目的とした抗菌薬の術前投与の保険上の取扱いについて、厚労省に疑義照会および要請活動を行った。
小西洋之参議院議員(立憲民主党/厚生労働部会長)の協力により今回の要請が実現した。東京協会からは須田昭夫副会長、東京歯科協会からは早坂美都会長、千葉協会からは石毛清雄副会長が参加し、厚労省からは保険局医療課、保険局保険課、保険局国民健康保険課の担当者計5人が対応した。
厚労省が2026年1月16日に発出した「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 歯科編」は、国の薬剤耐性対策を推進するためのものであり、歯科医師が抗菌薬の使用に当たって参照・活用するものだ。
しかし、同手引が標準として推奨する予防的投与の一部が、審査支払機関において「適応外使用」「電子添文用量の超過」「予防目的の投与」等を理由に査定・返戻される事例が生じており、その取扱いが地域や審査委員会によって一様でない。特に問題となっているのは、IE(感染性心内膜炎)高リスク患者への予防投与と、SSI(手術部位感染)リスクの高い抜歯における予防投与だ。
懇談では、厚労省作成のガイドラインに沿って治療を行ったのにもかかわらず、保険請求では審査で査定されるという大きな矛盾点を抱えており、現場が大変混乱していること、患者の安全確保の観点から予防というよりは治療の一環として考えるべきであること等を訴えた。
厚労省側は、予防には保険診療は原則対応できないと述べつつも、協会側が指摘した矛盾を認め、局内に持ち帰って再度検討すると回答した。今後、懇談を再度行う予定だ。

- 懇談の様子(7 月31 日、参議院議員会館)
(『東京保険医新聞』2026年9月5日号掲載)


