保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

9年ぶりに精神科会員懇談会を開催 減算改定による減収など悩みを共有

公開日 2026年09月18日

 8月30日、研究部は組織部と共催で協会セミナールームで精神科会員懇談会を開催し、会場・Web合わせて14人が参加した。

 はじめに司会の竹内真弓理事(まゆ こころのクリニック 院長)が「精神科会員懇談会は2017年以来9年ぶりの開催なので、ぜひ活発に意見交換していだきたい」と挨拶した。

 
    竹内 真弓 理事

 話題提供として、2026年度診療報酬改定による通院・在宅精神療法の減算規定の解説と、その撤回を求める厚労省への要請について、竹内理事が報告した。その後参加者の自己紹介と懇談が行われ、今次改定の影響や算定上の留意点など情報交換・交流をした。

 通院・在宅精神療法は、非精神保健指定医の場合、精神医療に20年以上従事し、かつ過去1年間に行政機関の業務を行っているなどの施設基準を満たさなければ4割減算となる。この改定内容について参加者から「心療内科出身の医師はほとんど精神保健指定医の資格を取得していないのではないか。資格の有無による診療内容の差はないはずだが、減算されてしまい非常に困っている」「本来精神保健指定医は精神保健福祉法に基づく強制入院の可否を判断する権限を持つ医師のことであり、外来での精神療法に長けているかどうかとは関係ない」「減算の除外要件に『行政機関の業務』とあるが、自治体の精神科の業務は枠が少なく、希望者全員が出来るわけではない」等、不合理を指摘する声が相次いだ。

 また、「厚労省や自治体などに要請していくうえで、収入の変化などについての会員アンケートを実施してはどうか」「学会ではこの件に関して動きがみられないため、協会から働きかけていくべきだ」との意見も出された。その他にも「経営が苦しくなるため、院長自ら他院でのアルバイトを増やさなければならない」「精神科だけでは厳しいので、内科の点数を積極的に算定して減収分をカバーしている」などの経営上の影響やその対策などの紹介もあった。

 最後に竹内理事が「様々なご意見をお寄せいただき非常に参考になり、感謝している。現場の実態を国会議員や東京都などに訴えていき、精神科の診療が良くなるように活動していきたい」と挨拶し、盛況のうちに閉会した。

 

(『東京保険医新聞』2026年9月15日号掲載)