公開日 2026年10月27日
経営税務部は10月3日、社会保険労務士の石川恵氏(日本医業総研)を講師に、患者接遇マナー講習会を開催し、86人が参加した。
医療現場やサービス業で求められる「接遇」とは、単なるマナーを超え、相手への思いやりや信頼関係の構築に直結する重要なスキルだ。一方で、2026年10月1日からカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策が事業主に義務化される等、患者対応のみならず、医療機関として職員を守る視点の重要性が一層増している。こうした中で、今回は例年の接遇マナーに加え、カスハラ対応の実践についての講習も行った。
まず、接遇マナーについて、挨拶、表情、身だしなみ、態度、言葉遣いを考えることが重要だとして、それぞれ解説があった。
カスハラ対策としては、クレームへの初期対応として相手を否定したり対立するのではなく、解決策を一緒に考えるといった態度を示すことで、そもそもクレームをカスハラに発展させないことが重要だとした。それでもカスハラが起きてしまった場合に備え、医療機関としての方針の明確化、相談体制の整備、迅速な事後対応、抑止措置の実施、プライバシー保護などが求められることについて解説があった。社会通念上許容される範囲を超えた要求や言動には毅然と対応し、職員の就業環境を守ることが重要だと指摘した。
具体的には、①複数名での対応を原則とする、②1人あたりの対応時間は30分以内を基本とする、③職員全員が同じ対応ができるよう、方針の具体化・情報共有の仕組みを作る、④カスハラに共感を示さない、⑤毅然として断る、⑥記録に残す、の6点があげられた。
なお、カスハラ対策については、本紙9/15号にも 解説記事 を掲載しているので、併せて参考にしていただきたい。

お辞儀の角度など接遇マナーについて実践を交えて学
んだ(10月3日、あいおいニッセイ同和損保新宿ビル)


石川 恵 氏
(『東京保険医新聞』2026年10月25日号掲載)


