保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

「開業医の実態意識基礎調査」から(2) “再審査請求を必ずする”回答者 「半分以上復活」が6割

公開日 2017年02月13日

増える「査定・減点」

 最近の基金・国保の審査内容に「不満がある」と回答した会員に、その理由を三択でたずねたところ、「審査基準が不明確である」が71.6%、「医学的判断による見解の相違」が54.1%、「査定・減点の増加」が49.5%と続いた。2008年調査から4年毎の経年比較では、「返戻の増加」が18.9%(08年)→16.0%(12年)→23.5%(16年)、「査定・減点の増加」が38.9%(08年)→35.2%(12年)→49.5%(16年)と推移し、他の理由に比べ増加傾向が顕著であった。支払基金では2012年2月診療分から、医療機関レセプトと薬局調剤レセプトの突合・縦覧点検が、また、国保連合会でも2013年9月診療分から縦覧点検が、2015年1月診療分から突合点検がはじまった。レセプト審査が強化されるなかで、「返戻」「査定・減点」の増加を実感している会員が増えている。

「再審査請求を必ずする」は3割

 減点に不満がある場合、27.9%が再審査請求を「必ずする」、39.4%が「ときどきする」と回答した。一方で、「再審査請求しない」が30.4%を占め、減点に不満があるにもかかわらず、再審査請求しないとの回答が3割にのぼった。

問17.減点内容に不満があれば、再審査請求をしますか

問17.再審査請求をしますか

減点に不満がある場合、27.9%が必ず再審査請求を行っている。
一方、再審査請求をしていない回答者は30.4%。経年的には、再審査請求をしない回答者が増加している。

 再審査請求を「必ずする」「ときどきする」と回答した会員に、再審査の結果をたずねたところ、「多くが復活」が19.8%、「半分程度復活」が38.2%で、あわせて58.0%が半分程度以上復活していると回答した。「再審査請求を必ずする」回答者でみると、半分程度以上の復活率は63.6%に達した。回答者の復活率は「ときどきする」に比べ高くなっている。

問17-2.「必ずする」「ときどきする」と回答された先生にお聞きします。再審査請求した結果はどうでしたか。

問17-2.再審査請求の結果はどうでしたか

再審査請求する回答者の58.0%が結果について、半分程度以上復活していると回答している。
「再審査請求を必ずする」回答者の復活率は全体と較べて高い(半分程度以上に合計すると63.6%)。
なお、経年的に「多くが原審どおり(復活しない)」が増加している。

「多くが原審通り(復活しない)」との回答は、26.8%(08年)→28.9%(12年)→34.8%(16年)と年々増加しており、レセプト審査が厳しくなっていることをうかがわせる。

納得いかぬ査定・減点は再審査請求を!

 東京保険医協会は、納得のいかない査定・減点については、泣き寝入りすることなく、算定根拠を明確にして再審査請求することを会員に呼びかけている。その結果、年間約700件の再審査請求書が協会を通じて提出されている。
 今回の調査で「再審査請求を必ずする」回答者の復活率が高いことが明らかになった。協会審査対策委員会では毎月、協会に寄せられた再審査請求書を検討し、再審査請求書やレセプト作成のアドバイスを行っており、再審査請求の結果、復活した事例が会員からは多く寄せられている。査定・減点についての疑問は、協会審査対策委員会まで気軽にお問い合わせいただきたい。

(『東京保険医新聞』2017年2月15日号掲載)