「開業医の実態意識基礎調査」から(5) 個人番号制度を問う

公開日 2017年03月25日

マイナンバー利用拡大「反対」6割超

 マイナンバー制度のレセプト・カルテへの利用拡大は、「反対」48.0%、「どちらかといえば反対」15.8%、合計63.8%が反対した。「賛成」は3.8%、「どちらかといえば賛成」と合わせて11.9%で賛成は約1割にとどまった。

 マイナンバー個人番号カードと健康保険証との一体化については、「反対」45.0%、「どちらかといえば反対」15.0%、合わせて60.0%が反対している。「賛成」、「どちらかと言えば賛成」は合わせて18.3%だった。
 確定申告書や住民税特別徴収の税額通知書へのマイナンバー記載については、対応をめぐって現場で混乱が起きている。マイナンバーにさまざまな情報を紐付けしようとする政府の計画は、個人情報保護の流れとそもそも対立するものであり、マイナンバー制度に対する拒否反応が調査結果にも顕著にあらわれた。

問25.マイナンバー制度のレセプト・カルテへの利用拡大についてどう思いますか

問25_マイナンバーのレセプト・カルテへの利用拡大について

「TPP」反対過半数 発効不可能も 対日圧力強まる恐れ

 TPP協定については、「反対」25.6%、「どちらかといえば反対」23.8%で、合計49.4%となり、約過半数が反対した。「賛成」8.5%、「どちらかといえば賛成」17.3%で、合わせて25.8%だった。
 トランプ米大統領は、1月23日にTPPから離脱する大統領令に署名し、TPP発効は事実上不可能となった。今後は、日米2国間交渉で、米国通商代表部(USTR)などからの対日圧力がこれまで以上に強まるだろう。世界に冠たる国民皆保険制度を守りぬく運動を強化する必要がある。

問26.TPP協定について、どうお考えですか

問26_TPP協定について

(『東京保険医新聞』2017年3月25日号掲載)