日医の今村常任理事と懇談/協会「医師法21条の改定は不要」

公開日 2017年12月20日

171129_日医今村常任理事との懇談

協会勤務医委員会は11月29日、日医の「医療安全・医事法制」を担当する今村定臣常任理事と懇談。異状死体の届け出を定めた医師法21条や医師の応召義務について意見交換した。協会からは細田勤務医委員会委員長、佐藤理事、細部理事が参加した。

協会からは、「日医は、医師法21条の『異状』を『犯罪と関係ある異状』に変える改定案を発表しているが、これでは犯罪類型の1つである『業務上過失致死』と関係がある医療事故に届出を拡大することになってしまう」と指摘。「医師法21条『外表異状説』が定着しつつあり、あえて医師法21条を改定しなくてもよいのではないか」と訴えた。

今村常任理事は、「医療者が委縮しないよう守るのが大前提である。刑法適用も抑制的にしていき、行政処分も制限的にやってもらうという立場だ」、「ご意見を参考にさせていただき、今後どう対応するか検討したい」「今後も意見を聞かせてほしい」と述べた。

当日は、医療安全の取り組みや遠隔診療についても意見交換した。

(『東京保険医新聞』2017年12月5・15日合併号掲載)