保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

都議会・公明、かがやけTokyoと懇談

公開日 2018年12月05日

公明党(明るい)
野上純子 都議(右から3人目)
かがやけ(明るい)
音喜多駿 都議(中央・左)、上田令子 都議(中央・右)


ME/CFSの診療体制整備

「都立病院での取り組みを研究したい」
  公明・野上純子 都議

協会は8月29日、都議会公明党の野上純子都議(葛飾区/経済・港湾委員会)を訪問し、東京都知事に提出した協会の「2019年度東京都予算等に関する請願」に基づいて懇談した。須田昭夫副会長、申偉秀理事、拝殿清名理事が参加し、NPO法人「筋痛性脳脊髄炎の会(ME/CFSの会)」の岩井美智子副理事長が同席した。

都立神経病院で 専門的診断と治療を

申理事は、東京都立神経病院(府中市)を筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の拠点病院として位置付け、専門的診断・診療および必要な際の入院体制を整備し、都内のかかりつけ医や他の医療機関と連携して診療ネットワーク体制を構築できるよう要請。感染症対策では、流行が警戒されている麻疹・風疹について、抗体価の低い30~50歳代の成人男女へのMRワクチン接種の必要性を、費用の試算も示しながら説明した。
野上都議は、「脳脊髄液漏出症の患者に、硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)治療を行う場合に保険適用となるよう、患者会とともに10年以上に渡って要望し、実現させた。ME/CFSに関しても、都立病院での取り組みについて調査、研究を継続していきたい」と述べ、協会の要望に理解を示した。
拝殿清名理事は、①2018年4月から月6,000円の自己負担限度額が導入された東京都大気汚染医療費助成制度の改善を求めて、患者の受診抑制による重症化を防ぐために自己負担限度額を引き下げること、②都立病院・公立病院でのアスベスト外来の拡充、③豊洲新市場の汚染対策および市場労働者への特殊健診の実施を要望した。

 

「協会の要望を都議会で取り上げたい」
  かがやけTOKYO・音喜多俊 都議

当日は、かがやけTOKYOの音喜多駿都議(北区/公営企業委員会)、上田令子都議(江戸川区/財政委員会)とも懇談した。
須田副会長は、義務教育就学児医療費助成事業(マル子)について、23区すべてで外来窓口負担の自己負担分200円を助成しているが、三多摩地区では7自治体(武蔵野市、府中市、調布市、日野市、日の出町、檜原村、奥多摩町)に留まっていることを指摘し、都内は一律で子ども医療費を無料化することを要望した。

国保の都道府県化で国保料は3割も上昇

また、国民健康保険の運営主体が2018年4月に区市町村から都道府県へ移行したことを受け、①2017年12月策定の「東京都国民健康保険運営方針」が「区市町村の法定外一般会計繰入金」を解消・削除すべき「赤字」と定義したことの問題および、②都の国保料激変緩和措置(期間6年間)の不十分さを指摘した。
都の方針どおり、区市町村が独自に行っている一般会計から国保への繰入金がなくなると、国保料が30%上昇すると試算されている。都は激変緩和措置を設けたが、国保加入者一人当たりわずか数百円足らずの助成額であり、焼け石に水だ。それさえも毎年逓減され6年度には廃止される。保険料増加は避けられないことから、東京都として保険料を上昇させない財政措置の仕組みを検討することを求めた。
音喜多都議は「実現しようと思えば優先順位を付ける必要はあると思うが、皆さんの要望をぜひ都議会で取り上げて行きたい」と語り、協会の要望実現に向け前向きな姿勢を示した。


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*筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)
WHOの国際疾病分類で神経系疾患と分類され、患者は人口の0・1%といわれている。その3割が寝たきりに近い重症患者という深刻な状況にもかかわらず、難病医療費助成制度の対象外で、公的救済の埒外に置かれている。ME/CFSの会は2016年、「筋痛性脳脊髄炎の診療体制確立と治験の研究促進に関する請願」を国に提出し、衆参両議院で採択されている。
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(『東京保険医新聞』2018年9月15日号掲載)