保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

平和リレートーク「射られて急所が外れてたら痛いだろうな」

公開日 2016年05月05日

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小学校一年の時に坂道を歩いていてぐらぐらっと感じて死んだらどうなるのかなと大不安になり、中学高校では怖くなったらふすまを蹴ったりしてやり過ごしていました。天邪鬼でもあり、雑誌ぴあが「ブッチとサンダンスがかっこいい」と評価していた映画「明日に向かって撃て」を高校時代に早稲田松竹で観て、「最初に撃ち殺された銀行員の人にも妻や子供がいるだろうな」と思ったのでした。

特養の医師として専門外ですが縫合もします。先日は休日出勤をして口唇からの動脈出血を何とか止めました。そのあとテレビの「真田丸」で相手方の兵が次々と射られているのを見て、小さな動脈だけ切れた人もいるだろうな、矢が急所を外れたら痛いだろうな、手当は?と思ったのです。

怖がりなので、地震のシーンを繰り返し見るのは苦手です。感動的な場面も身体のエネルギーを減らすという点では悲しい場面と同様に苦手です。天邪鬼なので、この撮影クルーが救助の邪魔になっていないか、撮影ヘリコプターの音が捜索の邪魔になっていないか心配です。

怖がりなので、直下型地震で原発は緊急炉心冷却装置が作動しても停電で大事故かな、そしたら周囲の人々は道路寸断鉄道不通で避難できないのではないかと心配です。でもエライひとはそんなの大丈夫と言っています。福島原発は停電でメルトダウンしたのにね。隅っこの人々のことなどは関係ねえと考えているにちがいないです。

片倉 和彦(西多摩郡)

(『東京保険医新聞』2017年5月5・15合併号掲載)