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【会員寄稿】オミクロン株に罹患して気づいたこと オミクロン株を中心とする新型コロナウイルス感染症の第6波において、医療者にとって感染リスクはより差し迫ったものになっています。会員からお寄せいただいた感染の体験談を紹介します。
感染のきっかけと経過
1月17日、初診の患者が喉痛と微熱を訴えて来院しました。怪しいと思って、外の仮設テントで、フェイスシールド、サージカルマスク、ゴム手袋とい...コラム(2022年03月02日)
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3.11から10年 被災地のこれから3.11から10年 被災地のこれから
東北三協会の役員から、東日本大震災からの10年間を振り返って感じること、今求められる支援などについて、メッセージを寄せていただきました。
目指すは暮らし・コミュニティの復興
宮城県保険医協会 女性部長
横堀 育子
田んぼの中に家の屋根だけが流れ着き、ポールに突き刺さった...コラム(2021年03月27日)
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[コロナ禍での診療を考える]⑨コロナ時代に診た患者2名―ラポールの重要さコロナ禍での診療を考える⑨ コロナ時代に診た患者2名ーラポールの重要さ
永寿堂医院 松永 貞一
この1年、全世界をCOVID―19(コロナ)が席巻している。目に見えぬ小さなウイルスのために人々の行動が大幅に制限されているのは、ある意味で悲喜劇である。更に、人々の考え方までが妙に歪曲してしまったように感じるのは、僕だけだろうか?さて...コラム(2021年01月29日)
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[コロナ禍での診療を考える]⑧コロナ禍での当院の対応コロナ禍での診療を考える⑧ コロナ禍での当院の対応
おその整形外科 於曽能 正博
COVID―19第1波襲来時、当院では11年前の新型インフル襲来時に準備するも使用しなかった受付の厚手ビニールカーテンおよびPPE(マスク・手袋・ガウン・ヘアキャップ・ゴーグル)を引っ張り出し、職員にも装着させた。マスク・消毒薬・ガウンはすぐになくな...コラム(2020年12月23日)
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[シリーズ]コロナ禍での診療を考える⑦コロナ禍での診療を考える⑦ 緊急事態宣言から今日までスタッフ・患者さんと共に
樹のはなクリニック 奈良岡 美惠子
2020年1月中国で原因不明の肺炎患者が出たと報道され他人事のように思っていると、2月になりダイヤモンドプリンセス号での船内感染が連日報道されました。3月になり東京で感染者が急増しはじめ、世田谷区在住の方が大阪のライブ...コラム(2020年11月26日)
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[シリーズ]コロナ禍での診療を考える⑥コロナ禍での診療を考える⑥ コロナは西へ
双葉会診療所 片倉 和彦
田舎の一本道は、普段はすいているのですが、ちょっとなにかあるとばたばたと渋滞してしまいます。当診療所もちょっとなにかあるとばたばたしてしまいます。
昨日はこういうことがありました。新たに発熱した特養の利用者にコロナ抗原検査を施行して、28分後に判定した時に...コラム(2020年11月26日)
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[シリーズ]コロナ禍での診療を考える⑤コロナ禍での診療を考える⑤ 変わりはじめた日常
百合レディスクリニック 丸本 百合子
6月頃までは来院者が激減していたが、9月に入り子宮頚がん検診も始まり、患者さんは戻りつつある。診療所は常に病院との連携が必要だが、5月頃は近隣の基幹病院で相次いで新型コロナの院内感染が発生し、外来の縮小・閉鎖、分娩予約の縮小、手術の延期などの対策...コラム(2020年10月13日)
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[シリーズ]コロナ禍での診療を考える④コロナ禍での診療を考える④ 禍・禍・禍
小松川医院 田﨑 ゆき
「コロナ禍」とは、新型コロナウイルスが招いた災難や危機的状況を指す言葉、だそうだ。
零細開業医にはまず、早春から初夏にかけてのマスクやアルコールの品薄がソレだった。2月初旬に備蓄を追加しようとした時にはもはや手遅れ。2月中旬以降、卸からは全く入らなく...コラム(2020年09月25日)
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コロナ禍での診療を考える③ 通常の生活を乱し、社会の調整能力を超えたコロナ禍通常の生活を乱し、社会の調整能力を超えたコロナ禍
田中まき整形外科 田中 眞希
近年、震災・水害・土砂といった自然災害が、多様化頻発している。
あらためて「災害」の定義を紐解くと、WHOは、「a disaster is an occurrence disrupting the normal condition...コラム(2020年09月14日)
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[シリーズ]コロナ禍での診療を考える②コロナ禍での診療を考える② 耳鼻咽喉科から見る新型コロナと診療
ミルディス小児科耳鼻科 平野 浩二
耳鼻科で「処置」ができない
当院は耳鼻咽喉科と小児科のクリニックであり、ともに風邪などの急性期疾患を主に診ている。今回の新型コロナ騒動のために患者の受診控えが起こり、患者数は3割ほどに激減してしまった。
耳鼻科の診療の...コラム(2020年08月25日)
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コロナ禍での診療を考える① 日常診療で起こっている変化とこれからの課題日常診療で起こっている変化とこれからの課題
(医)中村診療所 中村 洋一
緊急事態宣言が出されて外出自粛、イベント自粛が始まり、最初は高をくくっていた受診抑制は1カ月も過ぎない内に、みるみる患者数の動向に変化が出てきた。昨年と今年の6月を比べると65歳以上では11%の減少だが、それ以下では50%の半減である。国保は24%、社保2...コラム(2020年08月06日)
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【談話】調査結果から見えてきたもの協会理事 中村 洋一
2019年11月に協会で実施したアンケートの結果から、開業医の働き方が多くの問題を孕んでいることが明らかになった。
診療時間は総じて週40時間だが、書類記載、レセプト業務、労務、医師会業務、研究会など診療外時間も含めると、回答者の約2割が過労死ラインの週60時間、月80時間の残業時間を超えており、高収入な職業の代表...コラム地域医療部(2020年02月13日)
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【寄稿】『ゼロ税率』導入に期待する東京保険医協会 副会長 吉田章
周知の通り、消費税は原則として最終消費者が負担するものである。生産から流通等のいわば、途中の事業者は、「課税売り上げにかかる消費税から課税仕入れにかかる消費税を差し引いた額」を消費税として国に納めている。
医療機関の場合はどうか。消費税が導入された際、医療は国民の生命と健康に深く関わっており消費税が上乗せされ...コラム経営税務部(2018年09月10日)
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【銀杏並木】自分で考える
日大アメフト部部員の反則タックルとその後の対応が報道された。若者と指導者の態度が真逆であった。
一方、サッカーのワールドカップではポーランド戦での賛否はあるものの突然の監督の交代にかかわらず善戦、結果オーライとなった。サッカーのチームは合宿で一人ひとりが意見を述べ、団結を固めたという。一人ひとりが自分で考え自分の役割を果たし、全体に貢...コラム(2018年08月09日)
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【銀杏並木】カレイなる滑舌
最近、滑舌が悪くなってきた。自分でも「ん?」と思うくらい口や舌の動きが鈍いのだ。特に話の最後の方で動きが重い。口角周辺の筋肉が硬くもたもたする。もしや「オーラルフレイル」?と調べてみたらそうらしい。原因は、加齢の他に、軟らかいものばかり食べる、食べる量が減る、あまり喋らない…とある。
いや、まだガッツリお肉は好きだし、食べる量も少...コラム(2018年06月21日)
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【銀杏並木】成田山開基1080年祭記念大開帳に参拝して
5年前に父と母を相次いで亡くした。父95歳、母88歳。年齢に不足はないが、親にはいつまでも健やかでいてほしいもの。そんなある日、小学校1年1組のときの同級生に街で出会った。近所のお寺の「写経の会」に参加した帰りだという。早速私も仲間に入れたいただいた。白い半紙と墨の香り、お寺独特の線香の香りに包まれて、私の魂も清められる心地がする。
...コラム(2018年06月21日)
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【銀杏並木】日本国憲法第9条改正の必要がない根拠となる第66条第2項
「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない(第66条第2項)」「文民」とは「軍人ではない者」「職業軍人の経歴を持たない者」だから、第9条により一切の軍が存在しないのであれば「軍人」というものはありえないのでこの「文民統制条項」は必要ない。
第66条第2項は憲法制定前の極東委員会における中華民国代表の意見による。な...コラム(2018年06月08日)
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【銀杏並木】ちょっといいこと
♪ゆきのしたの~どんな花よりタンポポの花をあなたにおくりましょう♪
立春も過ぎ、もう少しするとタンポポが芽を出します。食べられること知っていますか。
東ヨーロッパや中東ではサラダ用のタンポポ栽培もしているそうです。パリ郊外の友人宅で、ご主人が散歩道で摘んできたタンポポの柔らかい葉っぱをサラダにして食べました。
一寸...コラム(2018年03月02日)
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【銀杏並木】ラジオ体操のすすめ
年頭に当たり医者として患者さんの健康を願うのは当然ですが、そろそろ自分の健康も気になる年頃となりました。「惚けたらアカン」、「転けたらアカン」…。幸い医者という仕事は一日中患者さんとしゃべり、頭の中はコンピューター(?)よろしく的確な治療法を瞬時に検索しているので、惚け予防には良いかなと思います。
運動?していないよね!一日中...コラム(2018年02月01日)
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【銀杏並木】
国立駅ホームでAEDも使用して心肺蘇生してから1年半後、奇しくも同じ中央線東京駅ホームで倒れた人を、今度は心臓マッサージと携帯ポケットマスクの人工呼吸で救命した。駅、電車内、行楽地などで、バイスタンダーとして最初の処置を施したのは8回になった。
処置を始めると、毎回、続いて医師・看護師・救急救命士らが、瞬時に複数現れ、手伝って...コラム(2017年12月27日)
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【銀杏並木】ビリケンさま
幼い頃、母が買い物に行く時はよく母方祖母の家に預けられていた。礼儀作法は厳しかったが“行くのが楽しみな親戚ンち”で、祖母や叔母、伯父伯母へ挨拶した後、最後は祖父のいる別の部屋へ。廊下に座って障子の外から声をかけ、「おはいり」と言われたら障子を開けて中へ入り挨拶。手招きされ近くに寄るとチョコやキャラメルなどを手渡される。そんな一連の儀...コラム(2017年12月05日)
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【談話】「衆院選挙から見えてきたもの―48%の得票率で75%の議席」東京保険医協会政策調査部長 須田 昭夫
政治の私物化を追求された安倍総理は、野党に不意うちをかけた「国難突破解散」で、国民の信任をうけたと主張するための総選挙をおこなった。自公の与党は318議席から313議席にへらしたが、総議席数の3分の2を確保した。
民進党は野党の体制固めをあせり、希望の党との合流をはかった。しかし、小池百合子氏の主張...コラム(2017年11月13日)
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【銀杏並木】森友・加計学園問題は終わってはいない
今号が届く頃には衆議院選挙が終わり、新しい首相が誕生しているかもしれない。原稿執筆時点ではまだ安倍首相なので一応括弧つきで登場願うこととする。
今回の解散は小生には、「森友・加計学園問題疑惑逃れ解散」としか思えない。この問題の要は、行政を捻じ曲げて、一方は約8億円、もう一方は約100億円をお友達に対して国民の税金から供与したの...コラム(2017年11月10日)
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【談話】主張がわかりやすくなった総選挙~投票所まで歩きましょう東京保険医協会政策調査部長 須田 昭夫
森友学園・加計学園に対する巨額の支援でお友達を優遇するのは、国政の私物化ではないかと追及されていた。疑惑を解明するために、憲法に基づく臨時国会の開催が求められていたが、3カ月以上たった9月28日にようやく召集された臨時国会は、冒頭で解散が宣言された。自己都合、追求逃れ解散と言われてもしかたない。
解散...コラム政策調査部(2017年10月18日)
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【銀杏並木】身体の声を聴く
私が往診していたKさんは借地権が切れるのをきっかけに特別養護老人ホームに入所した。100歳を過ぎた今もホームの個室で編み物をしたりして「お迎え」を待っている。
在宅時は細網肉腫と認知症で大工だったご主人を、自分たちが建てた自宅で看取った。ご本人も僧帽弁膜症と心房細動があり、ご主人が亡くなった後も往診を継続していた。定期的なチェ...コラム(2017年10月06日)
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【銀杏並木】病弱な医師は良医?
学生の頃、戦争体験のある親から私は「鉄砲玉」と言われていた。朝早く家を出たきり夜遅くまで帰ってこない。毎日楽しくて、やれ「クラブ活動だ」、「友達と約束がある」といっては精力的(?)に動き回っていた。未だに患者さんから、「先生は元気でいいですねえ」と言われている。お陰様で今のところ血圧も正常、採血もまあまあで風邪以外は薬を飲んだことが...コラム(2017年06月26日)
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【銀杏並木】言葉は人間生活のエキス
人はそれぞれに生まれ育った国土の伝統を無視して生きられない。そして、その伝統つまり文化、文明の核心を形成するのは言葉にほかならないことを、しかと自覚しなければならないのではないか。
生活とは言葉そのものだと極論できるほど、人間の行為、行動と言葉とは深く一体化している。言葉はいわば人間生活を蒸留して得られたエキスである。
...コラム(2017年05月25日)
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【銀杏並木】桜 さくら 花冷え、花霞、花の雲、花曇り、零れ桜、花嵐、花散らしの雨に花筏…こうした言葉を見ると、日本人は本当に桜が好きなんだなぁと思う。ふわっと淡いさくら色がけぶっているのを見ると、1本だけでも嬉しくなる。
その桜、今年は満開になるのが遅かった。やっと咲いたと思ったら突然のゲリラ雷雨や連日の曇り空。それも、花曇りと言うよりはどんより曇天。おまけに花冷え...コラム(2017年05月08日)
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私と保険医協会「保険医新聞で疑問氷解“何とかしなくちゃ”とすぐ入会」
新宿区 須田 昭夫
私は開業以来、仕事に追われて休みも取らず、世間を見ない生活を続けておりました。そんなある時(2006年)、「コーキコウレイ」ということばが使われだしました。「好機恒例?」などと思っていると、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき、75歳以上を対象とする医療制度ができるのだということでした。高齢者の医療が確保される...コラム私と保険医協会(2017年04月06日)
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【銀杏並木】「テロ等準備罪(共謀罪)法案はまさに現代の治安維持法だ」
テロ等準備罪(共謀罪)創設法案が現在、国会予算委員会などで審議され、政府は閣議決定を急いでいる。
共謀罪とは、犯罪計画を2人以上で合意しただけで罪になるというものである。過去3回廃案とされてきたが、政府はオリンピックのテロ対策に必要だという新しい理由をつけ、再提出を図っている。これに対して法曹界他をはじめ各界から大きな反対...コラム(2017年03月25日)
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【銀杏並木】「またつつかれたらどうする」
小学校4年生の男児の担任教師が家庭訪問に訪れた。
「息子さんが今日、女の子を殴りました。やめるように言ってください」と言う。
父親は陳謝して教師を見送り、息子を呼び寄せた。
「いま先生が来たぞ」
「うん、知ってる」
「どうした、何があったんだ?」
「叱らないの?」
「おまえの話を聞かなければ叱るわけにはいかない。ど...コラム(2017年02月22日)
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【寄稿】共謀罪と民主主義政策調査部長 須田 昭夫
「テロ等組織犯罪準備罪(テロ準)法案」が1月からの通常国会に提出されるという。「テロ準」はもともと「共謀罪」と呼ばれ、国会では3回、廃案になっているが、イメージチェンジのために名称を変えられた。菅義偉官房長官は「共謀罪とは別もの、一般の人が対象になることはない」と強弁しているが、政府への批判を取り締まる点において...コラム(2017年01月25日)
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【銀杏並木】季節感の薄らいでいく昨今である
季節感の薄らいでいく昨今である。以前はクリスマスには「ジングルベル」の曲が巷の商店街に鳴り響いていた。ほろ酔い加減のおじさんが、「ウイー」と千鳥足で赤と緑の模様の包装紙に包まれたクリスマスケーキを持って家路に向かう姿を見かけた。サザエさんの漫画に出てくるあの感じである。
年末には「お正月」商戦が繰り広げられ、近所の商店街は...コラム(2017年01月25日)
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関口 守衛 教授を悼む関口 守衛 教授を悼む
黄田 照光(元会員)
小柄で、広い知的な額、少なくとも勇往邁進とは言えないような歩き方をなさる先生は、いつも含羞のある微笑を湛えている。声も小さいが滅多に機嫌を損ずることもない。
1977年5月、協会循環器研究会が立ち上がったばかりの頃、東京女子医大心研内科の病理研究室で、顕微鏡を覗いている関口助教授に、初...コラム(2016年12月28日)
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【コラム】銀杏並木
胎児期から国技館の枡席に通い、年3回は両国、日帰りで九州場所も観戦したこともある。
幼稚園児の時、柏戸大鵬最後の取組となった千秋楽結びの一番は、母がセット中の美容室奥の、家庭の居間に無理矢理あがりこんででもテレビ観戦した。愛読書は月刊「大相撲」。次の本場所まで2カ月間、毎日読んでいれば出てくる漢字も全部読めるようになる。
...コラム(2016年11月25日)
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【銀杏並木】アベノミクスの実相
先日衝撃的な報道を眼にした。日経新聞によると、同社の試算では日銀と年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)を合わせた公的資金が、東証一部上場企業の4分の1社の筆頭株主になったという。また東京新聞によると、米通信社ブルームバーグの試算では、日銀が来年末には電通や住友不動産、オリンパスなど55銘柄で筆頭株主になる見通しとのこと。
...コラム(2016年10月25日)
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平和リレートーク 「子どもたちに遺したい」
私は“戦争を知らない子ども(たち)”である。生まれてこの方、日本は平和なのが当たり前、この先もずっと戦争のない国だと思っていた。平和ボケと言われようと、二度と戦争をしないと誓ったこの国を、世界に誇れる平和憲法を誇りにも思っていた。
子どもの頃、バタヤ部落と呼ばれるバラック集落はあった。浮浪児もいたし傷痍軍人の姿も普通に見られた...コラム(2016年07月05日)
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平和リレートーク「開業医の徴兵について」
支那事変では日本は100万の大軍を中国に送り込み、太平洋戦争の終りには約800万の日本の軍人がいたと言われていて、それに見合う軍医は約3万人いたのではないかと考えられている。
軍医になるには凡そ3つの方法があったようだ。医学生のときに軍医の教育を受けておくと、大学卒は軍医中尉に、医専卒は軍医少尉に任官された。
2番目は昭...コラム(2016年06月25日)
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平和リレートーク「戦争文化から平和文化へ―オバマ大統領の広島訪問に思う―」
広島平和文化センターの前理事長で米国人のスティーブン・リーパー氏は、在職中「アメリカは戦争文化の国、日本は平和文化の国、日本が同盟国としてアメリカに核廃絶を訴えれば、核兵器禁止条約に賛成するだろう」「私も日本に来るまで、原爆使用は戦争の早期終結のためで当然と思っていたが、広島に来てみて考えは変わった」と述べていた。
日本の小学...コラム(2016年06月15日)
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平和リレートーク「戦争はいやだ」
母方の祖父は外科医で10人の子沢山でした。男4名が医師に。長男が日大、5番目が東京医大、6番目が昭和医大、10番目が慈恵医大、孫の私も慈恵医大で1935年生まれ。
長男は1944年召集され、四国丸亀の連隊で火薬庫の番に当り、爆弾が落ちたら終わりだと覚悟を決めたと云いました。
5番目は1943年陸軍軍医として宇品港からヴエ...コラム(2016年06月05日)
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平和リレートーク 「平和な祖国でありますように」
支那事変では日本は100万の大軍を中国に送り込み、太平洋戦争の終りには約800万の日本の軍人がいたと言われていて、それに見合う軍医は約3万人いたのではないかと考えられている。
軍医になるには凡そ3つの方法があったようだ。医学生のときに軍医の教育を受けておくと、大学卒は軍医中尉に、医専卒は軍医少尉に任官された。
2番目は昭...コラム(2016年05月25日)
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平和リレートーク「射られて急所が外れてたら痛いだろうな」
小学校一年の時に坂道を歩いていてぐらぐらっと感じて死んだらどうなるのかなと大不安になり、中学高校では怖くなったらふすまを蹴ったりしてやり過ごしていました。天邪鬼でもあり、雑誌ぴあが「ブッチとサンダンスがかっこいい」と評価していた映画「明日に向かって撃て」を高校時代に早稲田松竹で観て、「最初に撃ち殺された銀行員の人にも妻や子供がいるだ...コラム(2016年05月05日)
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【銀杏並木】開花宣言
新宿区と文京区を分ける神田川の両岸に、ソメイヨシノの並木道がある。車が通れないために、ゆっくりと花見ができることで知られている。
毎日散歩していると、開花してから散ってゆくまでの変化が楽しめる。木ごと、枝ごとに開花の時期が異なり、気が早い枝、のんびり屋さんの木、などと性格があるようにも感じられる。例年、少し咲き始めてから数日も...コラム(2016年01月25日)
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【銀杏並木】日本語が危ない官庁用語
英語とフランス語を駆使する恩師の、欧州への出張に同行した。現地の研究者とは駄洒落を飛ばしまくって楽しんでいたのに、成田へもどった時に「日本はいいね、日本語が通じる」と言われたのには驚いた。「母国語は、気持ちが通じやすい」という意味だったのかもしれない。
ところで日本に住んで、日本語を使いこなすつもりのこの私が、悲しいことに官報...コラム(2015年09月05日)
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【特別寄稿】憲政の邪道 暴走する安倍政権――集団的自衛権と立憲主義
東京保険医協会顧問弁護士/砂川事件弁護団
新井 章
一.集団的自衛権問題と砂川事件最高裁判決
――砂川事件判決は集団的自衛権行使容認の法的根拠となり得るか
1.
安倍政権による集団的自衛権行使容認政策と安保法制改正(「戦争法案」)の企ては、多くの憲法学者らから「違憲」の指摘を受けていよいよそ...コラム(2015年07月25日)
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会員投稿 「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群患者の日常生活困難度に関する実態調査」へ参加を
申 偉秀
(練馬区・関町内科クリニック/協会理事)
2015年1月の難病新法の施行を前に、厚労省は医療費助成対象として300疾患を選定中であるが、5,000とも言われる難病には患者数が多いなどの理由で助成対象疾患から除外される疾患も多く、「制度の谷間」問題が固定化する懸念がある。
患者数が30万人と推定される筋痛性...コラム(2014年10月15日)
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【銀杏並木】酒の甘辛
日本酒の味にも変遷があります。昭和40年代には米も人手も不足したため、原酒にアルコール、糖、水を加えて3倍にうすめた三倍増酒(三増酒)が飲まれました。甘いものが貴重品だったために、甘味のつよい酒が好まれたのです。味わうというよりも、飲酒という儀式のため、あるいは酩酊感のための飲み物だったのかもしれません。
世の中が落ち着き、ゆ...コラム(2014年07月15日)
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【銀杏並木】どの芽もすこやかに
赤ちゃんのとり違えが60年後に判明した事件があった。経済的に恵まれた家庭の第一子として育つべきだった男性は、引き取られた家庭の父親が早世したこともあり、母子家庭にありがちな経済的困難のなかで育てられた。
高校を卒業して職を得たが、学費のためのアルバイトが必須だった。あとから生まれた同胞たちが高学歴となり社会的地位を得ていたこと...コラム(2014年02月05日)
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腰痛は “気の病” にあらず
「朝日新聞」(2013年3月24日付)は1面で「腰痛2,800万人」との見出しで厚労省研究班による腰痛症患者の調査結果について報じた。ところが、その関連資料として掲載した「図/主な腰痛治療法のお勧め度」(日本整形外科学会などによる腰痛診療指針から)のなかで、「強く推奨」する治療法として「抗炎症薬、鎮痛薬」等をあげる一方、「腰を引っ張る牽引療法」等を...コラム(2013年04月25日)
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【銀杏並木】原発稼動の条件
福島第一原発の事故から約2年、いまだに10数万人が避難所生活を余儀なくされている。日本国民の総意は原発停止・廃炉と見える。ところが、先の衆議院選挙で「原子力に依存しない経済・社会構造の確立を目指します」と公約した自民党は原発存続、再稼働どころか、新設も行う姿勢に転じた。
「安全性が確認された原発は順次稼働させる」という。またし...コラム(2013年04月25日)
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被災地福島は「収束」していない
松本 純
(生協いいの診療所=福島県福島市/福島県保険医協会理事)
震災・原発事故から2年、福島県の現状は、人口動態にどのように現れているのだろうか。昨年11月から福島県への転入が転出を上まわり、増加に転じたことが報道された。
しかし、ここで留意すべきは2点、まず一つは流動の振幅が大きいなかで転入が少し上回ったというこ...コラム(2013年03月15日)
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【投稿】民意なき政権の誕生
須田 昭夫
(新宿区・須田クリニック)
2012年12月の衆院選の投票率は59.32%で、戦後最低を記録した。そして自民、民主、維新、公明、みんな、共産、未来、その他、合計12党と諸派、無所属が競合して票が分散した。その結果、小選挙区では43.01%、比例代表では27.62%という得票率の自民党が、小選挙区では79%の議席(...コラム(2013年02月15日)