私たちの考え

  • 小泉医療構造改革にNOの声を健保本人3割増が明記された医療制度改革関連法案が、ついに上程された。医療制度改革は、小泉首相の持論「三方一両損」がごり押しされた格好となった。その結果、医療機関は、史上初の診頼朝酬本体の引き下げとなり、国民は高齢者医療の負担増や、健保本人3割負担への引き上げ、政管健保においては保険料率の引き上げと総報酬制が盛り込まれ、実質的な保険料引き上げだ。 ...主張2002年03月15日
  • 実質、青天井の老人外来負担額医療保険改革のひとつとして、老人患者の外来自己負担を大幅に増額する健康保険法等改定案が国会に上程されようとしている。案では定額制は廃止され、完全1割定率負担となるが、自己負担限度額が二転三転している。最新の案では高額所得者(夫婦2人世帯で年収630万円、単身世帯で年収380万円以上・高齢者の12%が該当)が4万200円、一般(住民税課税世帯・高齢者の5...主張2002年02月25日
  • 実態を反映しない医療経済実態調査昨年12月「医療経済実態調査」(以下実調)の速報値が公表された。2年前と同様、一般新聞に「開業医の平均月収249万円」「サラリーマンの5倍」などという見出しが踊った。 しかし、個人開業医の「収支差額」は単純な生活費ではない。所得税などの税金の支払い、事業用借入金の返済、国民医療を支える医療機関の維持・改善のための設備投資資金など各種準備金の積立な...主張2002年02月15日
  • 患者負担増で医療費を減らせるのか超高齢社会に備え持続可能な公的医療保険制度を構築するという大儀のためといって、政府は度重なる患者負担増を繰り返してきた。そしてついに、患者負担原則3三割という公的医療保障制度を有する諸外国には顆を見ない高負担を提案している。 しかし、患者負担を増やしても国民総医療費は増え続けており、患者負担増という手法は医療費抑制に有効な手立てではない。以下にそ...主張2002年02月05日
  • 三方一両損の怪小泉首相は「三方一両損」といって、国民同士で痛みを分かち合えといっているが、実は落語のハナシの筋を誤解しているのだ。国が相応の金を出して解決するというのが本筋なのだ。 国の財政逼迫の源泉の一端に迫る試みをしてみたい。国の財政逼迫の原因は、やはり自民党の長期政権と対米依存の政治スタイル、また政策に対してその結果への無責任さに尽きるようだ。 赤...主張2002年01月25日
  • 2001年を振り返って 今年は大きな出来事として、ひとつは、自民党総裁選挙で小泉氏が自民党を変えるということをスローガンに掲げて総裁に選ばれ、その後の参院選挙で国民の圧倒的な支持を得たこと。そしてその後、小泉構造改革の一環で医療改革の具体案が示された事である。またふたつめは、9月に、ニューヨークでテロ事件が起こり、その後報復戦争が行われつつあることが上げられよう。 医療...主張2001年12月25日
  • 医療費総枠規制の問題点 「医療制度改革試案」が9月25日に発表された。「試案」は「少子高齢社会に対応した医療制度の実現に向けて、広く国民の論議に供するため、厚生労働省がまとめたものであり、2002年度予算編成までに成案作成、次期通常国会に提出。実施は2002年10月費目指す」としている。この試案の根幹を貫いているものは、来年度実施は見送られたものの、医療費総マルメ制ともいえる...主張2001年12月15日
  • 無謀な長期入院患者の保険外し 9月26日に中医協診療報酬基本問題小委員会に出された長期入院の医療保険外しの案は、医療保険適用の療養病床に長期入院している患者さんの自己負担を大幅に増やすことによって、医療保険での入院が続けられなくしてしまうという今までにない手法で、いわゆる「社会的入院」を無くそうとするもので、まったく実情を無視した乱暴なものである。 厚生労働省は医療保険適用の...主張2001年11月25日
  • 「試案」医療機関と患者に痛み強要 反対の大きな世論を早急に 小泉首相流の「構造改革」を具体化した、厚労省発表の「医療保険制度改革試案」に対する広汎な国民的批判が高まりつつある。 政府は、「聖域なき構造改革」の風を背景に、「三方一両損で痛みを分かち合ってもらう」とさかんに宣伝し始めている。患者も大きな負担増になるのだから、医療機関も「痛みを受けろ」という論法である。 その中味は医療機関と患者のみに大き...主張2001年11月15日
  • 狂牛病対策への不安 種の壁を越えた感染 狂牛病(BSE)の原因は異常プリオン(感染性タンパク)にあり、原則的には正常プリオンをもつすべての生物に感染する可能性があるといわれる。人間ではクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)が同じ脳疾患に当たるといわれるが、狂牛病から感染したものでは発病年齢が低く、運動異常が前景にあり痴呆の発症は比較的遅いことから、新型CJDとされた。...主張2001年11月05日