私たちの考え

  • 乳がんマンモグラフィー検診導入に厚労省の積極的責任を求める厚労省は、視触診による乳がん検診は有効性が低いとした同省の研究班報告を無視し、「従来の方針を改めるべき理由は見当たらない」として、報告から5年半もの間、改善を怠ってきた。 ところが本年9月、視触診による乳がん検診で誤診され余命半年と宣告された39歳女性の、文字通り命をかけた直訴に、厚労省はようやく重い腰を上げた。乳がん検診へのマンモグラフィー全面...主張2003年10月05日
  • 自民党総裁選に再選された小泉首相は医療改悪の源流である小泉首相が自民党総裁に再選された。2年前に自民党をぶっ壊すといって立ち上がったが、今度も巧みな手法でそれを一歩進めた感がある。 総裁選と内閣改造、解散、次期衆参両院選挙をセットにして選択・支持を迫る戦略が効いた、とみるのが妥当だろう。人心撹乱術という方法は、よく小泉氏と類似していると言われる戦国時代の織田信長も用いたであろうか。このあたり相当にし...主張2003年09月25日
  • 来年度予算概算要求基準 社会保障費2200億円削減政府は8月1日の閣議で、2004年度予算概算要求基準(シーリング)を了承した。医療や年金などの社会保障関係費について、04年度の自然増分は9100億円と見込まれていたが、今回の概算要求基準では6871億円増に抑えられたため、厚生労働省はその差額約2200億円の縮減策を年末までにまとめようとしている。 このうち、年金額を消費者物価の下落に連動して引...主張2003年09月05日
  • 731部隊の爪痕 忘却への警鐘今月4日、黒龍江省チチハル市内の建設現場で毒ガスの入った金属容器が見つかった。その溶剤によって、37人が入院、うち数人が危篤状態となっている。旧日本軍の遺留の毒物と考えられている。 人々の記憶から戦争の恐ろしさが薄れていく中で、8月のこの時期、突如、忘却に対する警鐘を鳴らすように起こった事件である。 この場所は、第2次世界大戦中、関東軍防疫...主張2003年08月25日
  • 精神科領域における社会的入院の解消厚生労働省は昨年末、全国で7万2000人にのぼる精神障害の「社会的入院」患者を、10年間で全員退院させる計画を策定した。マスコミの調査によれば、これに対して59都道府県・政令市の約7割が「目標達成は厳しい」と受け止めている。自治体の多くは予算や人手の不足を理由に、退院患者の支援体制が不十分であるとした。 ところが、そうした現実とはまったく逆に、厚...主張2003年07月25日
  • 必要な医療・福祉政策の充実 来年度都予算に対する協会の要求わが国の経済不況は依然として出口が見えず、都民の生活はますます窮迫してきている。東京都が昨年11月に発表した『都民生活に関する世論調査』によると、暮らし向きが昨年に比べて「苦しくなった」が37%、これから1年間の暮らし向きについては、「苦しくなる」と答えた人が38%で、その理由は「営業不振などで給料や収益が増えない、または減った」が57%で最も多い。ま...主張2003年07月15日
  • 国保を改善し皆保険制度を守ろう国保料を払えない世帯が急増している。 滞納世帯は、昨年6月1日、ついに400万世帯(国保世帯総数の18.8%)を超えた。また、正規の被保険者証が渡らず資格証明証などが発行されている世帯は100万(滞納になっている世帯の25%)を突破するに至っている。 「滞納」を理由にした被保険者証の取り上げという制裁措置がとられ、そのために病院にかかれず、...主張2003年07月05日
  • 国民の受療権を損なう患者負担の引き上げ1961年国民皆保険達成以後、一部負担については紆余曲折を経て、ついには健保本人○割を実現していた。しかしながら、1984年10月の健保法改定により健保本人の1割負担が導入された。さらに1997年9月の改定では、2割負担と薬剤1部負担金制度が導入された。ただし、1984年の健保法改定で、将来的には国保も健保本人と同じ「2割」として給付率を統一することが...主張2003年06月25日
  • 小児初期救急医療の現状と改善策少子化、核家族化等が進行している影響で育児不安が増えている。そして、女性の社会進出に伴い準夜間、休日における小児医療への要望が高まっている。一方で、小児科医や小児科を標傍する医療機関が実質的に減少する傾向で、小児の初期救急医療需要に対応できない状況にある。小児救急医療の充実・強化は関係者が協力して取り組むべき緊急の課題となっている。 小児科を開業...主張2003年06月15日
  • 有事法制と医療政府・与党は、有事法制関連3法案の今国会での強行採決を目指しているが、その内容にはいくつかの問題がある。第1にこの法案は明らかに違法違反である。「有事」を一日南き入れてしまったら基本的人権は完全に剥奪され、国民に対して憲法の力は及ばなくなる可能性がある。この法案は検討するにしても、十分、時間をとった議論が必要である。 第2に、規則というものは、法...主張2003年06月05日