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米国商務省通商代表部などの医療分野への規制緩和圧力小泉内閣による医療制度抜本改悪が急速に展開しはじめた2002年度。もうひとつ見逃せない問題は、米国商務省通商代表部(USTR)や在日米国商工会議所(ACCJ)が軌を一にして日本の医療制度改革や規制緩和を求めてきていることである。包括的な医療改革に関する「首相直轄の協議会」設置や市場原理を医療分野に導入させる病院経営への株式会社参入などを求めることで、日...主張(2003年02月25日)
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医薬品医療機器総合機構は機能するのか薬害エイズ事件をはじめとする種々の薬害を教訓として、旧厚生省薬務局の機構改革が行われたが、その間にも医薬品の安全性に関しては様々の問題が取り沙汰されてきた。ごく最近も、抗がん剤イレッサ(ゲフィニチフ)による副作用死の多発が社会問題となっている。
この薬剤は昨年7月に厚労省が世界に先駆けて承認し、わが国で販売されはじめたにもかかわらず、昨年末の時点...主張(2003年02月15日)
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米国によるイラクヘの軍事行動を危惧する米国ではイラクヘの攻撃準備を急ぐブッシュ米政権と、これに同調するブレア英政権に対し、与野党を含めた広範な戦争反対の声が上がっている。
米英を除く国連安保理事国フランス、ロシア、中国も賛成していない。こうした最中ブッシュ大統領は1月28日、一般教書演説で、イラクや北朝鮮などの「無法者政権」が「米国と世界が直面する最も重大な危機」だとし、イラクに対し...主張(2003年02月05日)
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4師会の共同声明を歓迎する昨年12月11日、日本看護協会が加わった4師会は、健保本人3割負担の実施凍結、高齢者の自己負担軽減、医療への株式会社参入阻止、混合診療の導入反対を掲げ、連携して国民運動を展開するとの声明を発表した。さらに、12月20日の官邸、厚労省、自民党への要請行動に続いて、12月24日には銀座数寄屋橋、有楽町東京圏際フォーラム付近で街頭宣伝活動を行った。ちなみに当...主張(2003年01月25日)
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2002を振り返って米国の利己主義、独善が露骨になり、大分鼻についてきた。昨年9月の同時テロ以降、アフガニスタンからいつのまにか攻撃目標はイラクになってしまっている。しかも国連での米国の姿勢を見ていると、他国の考えや立場はお構いなしで、傲慢としか思えない。
温暖化防止策に対する姿勢と併せ評価すると、米国の本質が透けてくる。東西冷戦が終了したことは実に喜ばしい限りだが...主張(2002年12月25日)
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「患者になれない病人」を出さないために 緊急に低所得者の負担軽減策を在宅患者から「1万円の負担金は払えないから、酸素を止めてほしい」、別の末期癌の患者は「お金がない。痛いのは我慢するから痛み止めの薬(内服の塩酸モルヒネ)は、もういらない」と悲痛な声が相次いでいる。10月から老人・高齢受給者の負担金が1割または2割の完全定率制に変更され、医療費が嵩む老人から悲鳴である。
一部負担金の完全定率化で、何よりも心配だった...主張(2002年12月05日)
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安易な長期投与は避けよう ~必要な一部負担の引き下げと診療報酬の再改定~今年4月の点数改定であまり目立たなかったが、10月からの老人等の一部負担金改定と相俟って、ひそやかに、しかし大きな影響が出始めているのが、薬剤投与日数の上限の撤廃である。ご承知のように麻薬・向精神薬・薬価基準収載1年以内の薬剤を除き、内服薬、外用薬は投与日数の上限が廃止され「主治医が必要と予見する期間」とされた。
すでに大学病院等の200床以上の...主張(2002年11月25日)
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「構造改革特別区域」構想について 医療機関への営利企業参入に反対する景気の底ばいが続き、一向に回復の兆しが見えない日本の経済不況下で、経済活性化の起爆剤として「特区」構想が俄かに活発化している。政府は「構造改革特別区域」の設置を目指して、7月に首相を長とする「構造改革特区推進本部」を発足させ、10月18日から始まった臨時国会に「構造改革特区法案」を上程するという。地方自治体や民間から積実のあったすべての規制改革事項につ...主張(2002年11月05日)
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東京都医療費助成制度の改悪に抗議する健保法・老健法の10月改定がついに実施された。先の強行採決以来、国民への周知は殆どなく、情報も乏しいため現場も患者も混乱し、協会主催の説明会には予想を大きく上回り、会場から溢れんばかりに参加者が押し寄せた。
老人医療対象者は定額制廃止により1割か2割負担となり、窓口負担は青天井に徴収され、月額負担上限を超えた分は患者の申請による償還払い制となった...主張(2002年10月25日)
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患者の大病院外来指向を検討する 外来診療は身近な医療機関で-寄らば大樹の陰-大病院の外来は相変わらず混んでいる。風邪を引いた患者が3時間待ちなどということもあって、かえって具合が悪くなるのではと心配になってしまう。どうして患者はそんなに大病院指向なのだろうか。
日本I・B・M(株)営業部門職員の斎藤実氏が1998年に札幌市内の大学付属病院等で出口調査を行い144人の回答を考察した結果を紹介したい。そのな...主張(2002年10月15日)
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